ホーム > How to ボッカ

How to ボッカ

まえおき

川柳に「歩荷くる山を引きずるやうに来る」と詠んだものがある。大きな荷物を背負った「ボッカ」さんが、まるで山のように近づいてくる迫力を感じさせます。「ボッカさん」の後ろ姿がまるで荷物に足が生えたように見えることから、このことを歩荷(ボッカ)と称されたようです。山では「強力」とも呼ばれていて、新田次郎著の「強力伝」には、標高2,932mの白馬岳山頂に重さ50貫目(約180kg)の風景指示盤を運んだ「つわもの」のことが描かれています。今も 丹沢ボッカ駅伝競争大会のボッカは漢字で "歩荷" と書きます。

ボッカトレ

縦走登山などロングコース登山に向けたトレーニングとして、重荷を背負って登山を行われることがあります。背負う量が増えると当然体に負担が掛かりますから、それを日頃のトレーニングで体力の増進を行うわけです。背負う重さは体力に関係していることから、ボッカトレーニングは自分の体力を推し量るバロメータの役割を果たしているようです。 健康登山を指向する登山者の間では、それぞれの目標の負荷をで設定して、ボッカを楽しんでいるようです。

山岳スポーツとしてのボッカ

それでは、丹沢ボッカ駅伝競争大会とは一体どんな大会でかをお話します。「ボッカ」(歩荷)の「駅伝」ですが、これは各走者は走り終える毎に前の走者から受け継いだタスキを次の走者に渡していくが所謂「駅伝」競技のこと。ボッカ駅伝ではタスキがボッカの荷(砂利袋)というわけで、砂利袋をリレーして担ぎ、山へ上げようとするものです。またボッカ駅伝では「競争」を「競走」としないところです。これは、ボッカの「歩く荷もつ」から、特段に駆けだすことを競うのではなくて、荷を上げすることを争うことにこだわりをもっているということです。このレース、競争と言うだけけあって、自分自身との戦いを克服するヘビーな競技なのです。

ボッカ駅伝競争大会の出場スタイル

  • 1) ザック

    50リットルほどので背中にぴったりするもの
  • 2) 背負子

    アルミ合金パイプ製など
  • 3) ストック

    両手用など
  • 4) クロージング

    典型的なスタイル。半そで・半ズボン(長ズボン)
  • 5) フットウェア

    ローカットで堅牢なものが一般的
Aクラス (40kg) チームの
典型的なパッキング

パッキング

競技に使う砂利をパッキングするのに、ザック派と背負子派の2パターンに分かれます。20kgクラスですとザック派が多いようです。ザックの場合、サブザックより一回り大き目のザックがよろしいでしょう。

前のめりにならない範囲で、重心を極力高くしで、ピッタリと背中で荷重を受けるようにパッキングが工夫することが大事です。重心が上の方にくるように、底に発砲スチロールを10~15cm位敷いて、その上に砂利袋(一旦ビニール袋に包み)を入れてパッキングします。 背負子を使用する場合も、重心を上げる工夫をするとよろしいでしょう。

重心を上げすぎると不安定で転倒の危険がありますし、低すぎると腰に負担が掛かり腰を痛める原因となりますので留意が必要です。